プロローグ −ガイアの子供向け昔話から−
「昔々、この世界が創造された頃の物語です。
『光神』リヒトと、『闇神』ダンケルは、『創造神』ノイトラールの息子達です。
彼らは母が作ったこの世界をどちらが支配するかで対立し、戦うこととなりました。
戦いは長く続きましたが、リヒトがこれを勝利に導きます。
この戦いで流れた血が負のパワーストーンに、リヒトの喜びの涙が正のパワースト
ーンになりました。
そして、世界にはリヒトの司る『光』が満ち溢れました。
しかし、地底の奥深くに追いやられてしまったダンケルは当然、これが面白くあり
ません。
世界を自分が司る『闇』で満たしてしまえ。
そう考えたダンケルは、1人の娘を作り出します。
闇を愛し、闇に愛され、破壊と混乱とを至福とする少女。
ダンケルは少女に『不和姫(ディスコード)』と名を与え、世界に送り出します。
不和姫は破壊の限りをつくし、世界は闇に傾こうとしていました。
この事態を重くみたリヒトは、自らもまた1人の娘を作り出します。
光を愛し、光に愛され、創造と調和とを至福とする少女。
リヒトに『平和姫(ピーシーズ)』の名を与えられた少女は、世界の混乱を取り
除くため、不和姫を止めるために地上へと舞い降ります。
しかし、光と闇は表裏一体。
不和姫を止めることは、平和姫を止めること。
平和姫の命を終えることだったのです。
平和姫は悩み、決断します。
不和姫を抱きしめて光の一部とし、自ら消え去ることを。
こうして、世界の危機は回避されたのだといいます。
この事態を憂いたノイトラールは、『影』を作りました。
光とともに闇がある。闇とともに光がある。
そのことを、人々が忘れないようにと。
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